さぴお

戦場のピアニストのさぴおのレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.4
ユダヤ人迫害を受けるピアニストのサバイバル放浪話!

いやー、久しぶりに大台つけさせてもらいました!

拙者、悪役応援侍でゴザるが、本作ではきちんと主人公を応援しながら見られてグッジョブ。

ドイツ人が神のごとく振る舞い、ユダヤ人が、地の底を這い回る二極化の極致を描いてる。

ドイツ人の気分で、遊びものにされて、そして殺されるユダヤ人。
もはや、感情などない。
淡々と迫害を受け入れていく様子が深刻さを物語ます。
ジャパン映画のように家族が死んだからって、いちいちスローモーションにしてBGMを流していたらキリがないのです。

家族6人で、たった一つのキャラメルを切り分けて食べてるシーンは来るものがありました。
ボイントは、キャラメルを食べたからっていちいち「うまい…」などリアクションを取らないこと。
ここにリアルさがありました。

物語後半は、協力者を無くしたシュピルマンが、戦場を隠れながら暮らすサバイバル生活へと突入します。

あんなにも凛々しく、ピアノを弾いていた姿は形もありません。
すべてを剥ぎとられたとも言える姿に胸を詰まらされます。
キングスマンが「マナーが作るんだ、人間を」と唱えてますが、
衣食住が作ることは言うまでもありません。

そんな状態で、弾きこなす終盤のピアノシーンは圧巻…!

この映画に出会えて良かった!!
さぴお

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