ReikoTamagawa

戦場のピアニストのReikoTamagawaのレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
3.5
私が生きていくうえで必ず手にしなければならないと小学生の頃から感じていた1作。
2時間30分てこともあり、フランス、イギリス、ポーランド、ドイツの4カ国で共同製作を成し遂げただけの見応えだった。
ユダヤの血を引くことによって、
毎日スティグマを腕に貼り
歩く道路も規制され、今では当たり前になっていることすべてが規制されていた。
土地はもちろん、愛する家族、愛する人との別れを経て、明日があるかも未確定で次の瞬間に閉じてしまうかもしれない生涯を懸命に生きるシュピルマン。
鍵盤がなくても荒れ果てた土地で
音の想像を膨らませるシーンには涙が止まらなかった。
ドイツの兵士に正体が露になりながら
もボロボロの手で鍵盤を噛み締める演奏にはハンカチが2枚必要だった。
フランクルがいった他者によって奪えない精神=ピアノ
を思い馳せた。
ショパンは、もともと好きだったけども、ますます好きになった。個人的には廃墟のなかで流れるベートーヴェンの月光が好き。
ボロボロになりながらでも生きる気力がわいた作品だった。
ReikoTamagawa

ReikoTamagawa