Goemon

戦場のピアニストのGoemonのレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.5
エスノセントリズムに囚われた人間は恐ろしいと思う。
完全に思考停止してしまっている。

警察組織として、ユダヤ人をユダヤ人に治めさせていたが、ああやって内紛を起こさせるのは基本的なやり口だろう。
状況が悪くなる前に暴動を起こせるかどうかが勝負だとすれば、やりきれない思いがする。

常に映されているのは食事である。
悲しいかな、食べなければ、飲まなければ生きていられないのだ。

戦争により、様々な美しきものが無価値になってしまい、失われてしまう。
主人公の類まれなるピアノの腕前が、評価されずに埋もれるのがもったいないと思う。
監督が音楽家を本作で映すのは、そうした美意識があるからなのかもしれない。
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