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戦場のピアニストの映画好きのレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.0
録画鑑賞。

ようやく観ることが出来ました。

ユダヤ人虐殺の本も映画も沢山知っているけれど、
慣れるということは決してない。この映画も非常に辛い。
視点や主役が変わっても、何度も色々観ても、辛さは深くなるばかり。
理不尽すぎる。
無作為に選ばれた人々を射殺するシーン
家族を引き裂くシーン
黙々と従って歩いていくユダヤ人たち。

見ながらずっと手を握り締めていた。あまりに辛くて嗚咽も涙も出ずに、ただただ息が苦しくて。
ネクタイをきちんと締めていたシュピルマンが
食べ物を求めて獣の様に台所を漁るようになるシーンが痛々しく
ドイツ将校の前で何かに憑かれた様にピアノを弾く袖口がボロボロに擦り切れているのも、正視できなかった。

こんなことが許される筈がない、こんな事を許してはいけない。
皆わかっている筈なのに。
ドイツ将校ヴィルムが救いだったけれど、立場が逆転したら救いがない。

実話を元にしているから
お涙頂戴の感動物語にならない。

深い深い慟哭があるのみ。

なのになぜ人は学ばないのだろう。
差別は無くならないのだろう。
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