秋のコーラ

007/サンダーボール作戦の秋のコーラのレビュー・感想・評価

007/サンダーボール作戦(1965年製作の映画)
3.7
当時のドルの価値を考慮すると、シリーズ最高の興行収入を上げて特大ヒットした4作目。
内容はというと、本編の半分は手に汗握る水中戦。これが、今観ても新鮮でハラハラもするんだけど、逆に画がずっと一緒で割と退屈だったりもする笑 でも、この水中戦が本作の最大の見所という、手放しには褒められない、評価が難しい作品だと思います。

本作の1番の功績は、ルチアナ・パルッツィ演じるフィオナの登場。シリーズ初の、悪役ボンドガールです。これが後に、10作目のキャロライン・マンロー、17作目のファムケ・ヤンセン、19作目のソフィ・マルソーへと引き継がれていくことを考えると、感慨深いものがあります。

そしてもう1つは、シリーズお決まりの冒頭のガンバレルシーンについて。画面がライフルのスコープになっていて、ジョン・バリーのテーマが流れながらスコープ上のボンドを狙っていると逆にこちらが撃たれるという、唯一無二のオープニングです。実は、1作目から本作4作目までは、このボンド役はボブ・シモンズという、ショーン・コネリーのスタントを務めていた方が演じています。そしてこの方、本作のアバンタイトルで女装した殺し屋も演じています。コネリーボンドが彼を殺すことで、次作からガンバレルの中身はコネリー自身が演じることになるのです。
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