「ミッション・インポッシブル」や「007」みたいにドンパチやるのがスパイじゃないやい!!
めっちゃ地味だけど、これぞスパイ。
知られざる北朝鮮の秘密を暴く。
命懸けってまさにこれ。
moleとは、"モグラ、スパイ"の事。
ショッピングモールの話かなぁと思ったら全然違ったのはここだけの話。
ごく平凡なデンマークの元料理人、ウルリクが、北朝鮮の国際的な武器密輸のネットワークに潜り込む。10年にも渡り、妻にも自分の「秘密の活動」を隠し通してきたウルリクが目にした、北朝鮮の真実が明らかになる—— 。
先ず驚いたのは、世界中に北朝鮮を支持するコミュニティが存在するという事。
ウルリクは2011年から、ヨーロッパの親北朝鮮団体で活動を始め、徐々に北朝鮮の信頼を得ていく。
民主主義、資本主義の欧州圏で社会主義、軍国主義の北朝鮮を支持する人達がいる事にビックリ。でも思想は自由だし、色んな人がいるんだなぁ…と自分の視野の狭さを再認識。
それにしても、このウルリクの度胸はどこから来るのよ?
「北朝鮮の秘密を暴きたい」というメッセージを本作を監督するマッツ・ブリュガーに送ってきたっていうもんだから凄い。完全に個人主体でスパイ活動を始めているんだもの。
スカッドミサイル5発で1400万ドル
スカッドEミサイル5発で2470万ドル
小銃からミサイル、潜水艦に至るまで、北朝鮮の武器密売ビジネスの闇が深過ぎる…。
隠しカメラや隠しマイクがバレたら一発アウトの緊張感。
ウルリクの命を守る為に用意されたのは、スパイ技術を学べる短期集中コース!?講師はCIAの元工作員なんだとか。スパイ活動を始める気はないけど、ちょっとこのコースは受講してみたい。
前述のようにドンパチはないし、派手さは皆無。なのに、この緊張感はそのままリアルな映像を切り取ったドキュメンタリーならでは。
最後、取引していた相手にオンライン通話でネタバラシして、通話ブチ切りされるのとか怖いし、こんな映画を公開してウルリクと監督さんは身バレして大丈夫なのかしら??
北朝鮮だって工作員を全世界に忍ばせている訳だし、彼らのその後が心配でならない。