【裏のまた裏】
※「君の名前で僕を呼んで」の製作陣と音楽に坂本龍一さんが参加しているとのことで、楽しみに待ってました。
これは世界共通の事かもしれないが、国家勢力には"隠し事"が憑き物だ。その隠し事を使って、政府の人間の一部が、素人が想像も付かないほどの"非道"を働く事だってあり得る。「政府が味方」と言う都合の良い思想は、とうの昔に終わっていたのだ。と言うか、そんなものは絶対にあり得ない。
もしそう言う事態に、素人である我々が巻き込まれてしまったら、特に私はどうしようもできないに違いない。悲しい事に……。
まず本作の事を楽しみにしていた理由の一つは製作陣だ。製作"ルカ・グアダニーノ"×撮影"サヨムプー・ムックディプローム"と言った「君の名前で僕を呼んで」の製作陣と音楽に"坂本龍一"さんが参加している事だ。元々は違う題名で本作の製作が始まったのだが、この題名に変わった。
全体的に「ボーン」シリーズを思わせる"逃走サスペンス・アクション"になっており、"ジョン・デイヴィッド・ワシントン"の"リアルな困惑顔"の演技が光っているのが特徴となっている。
しかし「なぜ追われているのか」の本質に乗っかるまで、遠回りしすぎて少し微妙な作品になっているのが残念でならなかった。
しかしこの製作陣で、この割と疾走感のあるアクションを作り上げるのは中々の挑戦であるといえよう。この製作陣には、これからも新境地を開いてほしい。
見応えはイマイチながらも、逆にそれが期待にもなる作品になってました。