パピヨン

流浪の月のパピヨンのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
4.1
監督の李相日は、「スクラップ·ヘブン」「フラガール」「 悪 人 」「許されざる者」「 怒 り 」等々、自分にとって注目せざるを得ない作品を作り続けている方です。それと松坂桃李は、「不能犯」「 娼 年 」「孤狼の血」「新聞記者」「 空 白 」等々、挑戦的な役ばかりに引かれているのでしょうか?
ある日雨の降りだした公園で、家庭環境に押し潰されそうな少女と、自身を見極めようと苦しんでいた青年が交差するのです。2ヶ月間を共に活きた二人は、お互いの人生で最良の時を過ごすことになったのですが、誘拐された少女の保護と誘拐犯の逮捕と言う幕引きが待っていたのです。が、そこから15年後に二人の物語がリスタートするのですが····。
様々な理由で孤独に生きる人間なんて沢山いますよね、どこかほんの一部でも共感出来る箇所があるはずです。不幸な家庭環境や、理解され難い恋愛形態の問題は、様々な人間の様々な苦しみの氷山の一角ですかね。異様、異質、異端なんて第三者の目線の角度次第、その第三者が稚拙で狭い視野の持ち主なら不幸を生むかもしれません。同じ人間として産まれたのなら、他人に対する洞察力、想像力をしっかり養って、自身で判断できるようになりたい。そんなこんなを考える映画です。横浜流星、趣里、三浦貴大、内田也哉子、多部未華子、柄本明までもがいい。
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