ロランス

流浪の月のロランスのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
3.8
好みや性癖は人からとやかく言われることじゃないけど、性犯罪とかに結びつくならば責められて然るべきで、そのボーダーラインは明確かと思う。

主人公たちは「ロリコン」「頭がおかしい」とか色々言われていたけれど、そう簡単な話でもないのかな。

ただ1つ思ったのは、小児性愛の犯罪者の脳内には、この映画みたいな世界が繰り広げられているんじゃないかということ。

ロマンチックで、相手を顧みない、自己愛が異様に強く、言い訳がましい……。認知の歪みというやつが、こんなふうに起こっているんじゃなかろうか。

生気をなくしたような、それでいてじっとりと粘りつくような松坂桃李の演技はすごかった。

*****
「悪人」や「怒り」など、李相日監督の作品はかなり好きなんだけど、これにはそこまで入り込めなかった。

なんでだろうな…?

もしかしたら、李相日監督×吉田修一原作の化学反応が心地よかったのかもしれない。

これはなんだかとてもジメジメしていた。
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