ハル

余りあるのハルのレビュー・感想・評価

余りある(2021年製作の映画)
3.8
お勧め頂いた作品。
凄く良かったな。

二人の当たり前の毎日や生活が自然に映しだされていて、これが空虚にさえ見えてしまう東京の街並みと良く馴染む。
関係性とシンクロしている様なイメージ。

渋谷は自分がよく行くエリアである為、親近感も強く疑似体験している様な感覚で鑑賞でき、一層深いとこで響いた。

この作品は20分程度の短い時間だけれど、男女の微妙な距離感や心のすれ違いがきちんと伝わってきて、チクッと刺されたような痛みが走る。
「ズレ」っていつからではなくいつの間にか広がっていて、気付いたときには修復できないほどになっていたりする。
そういった惰性でやり過ごした悲しさと虚しさ、そして後悔。
これらの想いが色濃く感じられ、切ない気持ちにさせられた。
『文字』は時に発する言葉より残酷だね。
ハル

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