さりさり

ブルー・バイユーのさりさりのレビュー・感想・評価

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)
4.5
泣きました。
久々に声が出るほどの号泣。
(いや、私は泣き虫なので、あまり参考にしないで下さい。笑)
なかなか重くて辛い話でしたが、私はこの雰囲気、好きでした。

アメリカの移民問題に関する物語。
主人公は韓国生まれのアントニオ。
3歳の時、アメリカ人夫婦に養子縁組されますが、手続きに不備があったため、数十年たった今、いきなり国外追放命令が出てしまう。
アメリカ人の愛する妻と子供から引き離されそうになり、裁判を起こそうとするアントニオですが…。

厳しすぎる現実に胸が痛みました。
実際に同じようなことが起きている現実。
法律って何なの?って思いますね。
本当に困ってる人を助けてくれるのが法律なのでは?
不備があったのなら、その不備を今、正せばいい。
国外追放なんて人道無視です。

裁判するにも大金がかかる。
お金がない人はどうすればいい?
にっちもさっちも行きません。
これが現実。

更にとんでもない胸糞警官まで出て来る。
これはもうお約束か?
胸糞警官=必ず太っててお腹が出てる白人…の法則。笑
あの警官こそボコボコにしてやりたい。(おっと、過激な発言ですね)

いや、でも、酷い人ばかりではない。
アントニオは、一人のとても素敵なご婦人と出会います。
出会うべくして出会った二人。
二人の間に流れる時間は癒しでもあり、優しい出会いに心打たれるものがありました。
彼女の生きざまにも、私は泣かされました。

現実は辛く厳しい事ばかりだけど、そんな現実を支え合って生きているのが家族。
子供にとって何が一番幸せなのかを考え、苦悩するのが親。
親が苦しみ、悲しむ姿を見て一緒に涙するのが子供。

お互いを大切に思い合う、素敵な家族の物語でした。
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