あんず

ブルー・バイユーのあんずのネタバレレビュー・内容・結末

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

劇場で観たい映画リストに入っていたのに、行けなかった作品。

映像が綺麗だし、音楽も良いし、人物の表情に哀愁とか憂いとかがあって、やはり大きなスクリーンで観たかったなと思った。

こういう理不尽な出来事に対して、人はどのように立ち向かったら良いのだろうか。個人の力ではなす術もなく、途方に暮れてしまう。演技が演技に見えなくて(子役、スゴかった)、観てる方もドヨーンとした気持ちになった。ラストシーンは胸が締め付けられた。

全編通して重くはあるが、パーティーに招かれたシーンで生春巻を作るところなど、和むシーンもあって、人との出会いが新たな可能性を感じさせてくれ、一筋の光が見えた気がした。

1~2ヶ月前だったかな?夜のニュースで日本に住む外国人家族も当初は日本での永住権が得られるはずだったのが、政策が変わったとこかで(よく覚えていないのだけど)、今は日本では働くことも禁止されているから、周りの人の援助や寄附で何とか暮らしていてこの状況を何とかしたいという話題を取り上げていた。この家族はどうなってしまうんだろう?とその時、心苦しく思ったけど、この映画のように強制送還される日が来てしまうんだろうか。

自分の無力さを感じるけれど、無力だからといって無知ではいけないなと強く思った。
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