EllenAim

ブレードランナー ファイナル・カットのEllenAimのレビュー・感想・評価

3.7
リドリー・スコットが本当に描きたかったというver

修複されたことでブルーの色がうまい具合に活かされてたり、細かな箇所も美しい。
やはりヴァンゲリスの音楽と退廃した陰鬱な世界観が合致して◎


ルトガー・ハウアーのロイ役は見事ですね。
後の『ヒッチャー』の悪役もインパクト絶大でした。
個人的には座頭市をモチーフにした『ブラインド・フューリー』の盲目のベトナム帰還兵役も好きです。
『バットマン ビギンズ』では扱いがちょっと可哀相に感じましたが。



デッカードのナレーションがなし(ロイが死んだ時のナレーションもない)
ユニコーンの白日夢や暴力描写あり。
なぜかこのverにきてユニコーンの"ヒヒ~ン゛と鳴き声が入ってる (・_・)


リピートされてた意味不明な日本語も修正されてます。
その代わりというか、違うシーンに日本語が加えられてる。


オリジナルでは青空だったが、ロイからハトが翔んでるシーンの背景が修復されてる。

デッカードがアブドル・ハサンを訪ねるシーン、セリフと口の動きが一致していなかったが、そっくり??なハリソンの息子を器用し、顔?口元を差し替えられてる。
ゾーラが撃たれるシーンも女優を再撮影し、頭を差し替えて修復されてます。

読み上げるウロコの番号も修正され一致してる。

ワークプリントのみにあった細かな場面も追加されてる。


5Verすべて折り紙を拾うラストにガフの「彼女も惜しいですな 短い命とは」と意味深な言葉があるが、コメンタリーによると、どうせ短い命だからガフはレイチェルを殺れたけど殺らないで逃がした、ということのようで。
個人的には、このセリフはいらないんじゃないかなと…その方が尚意味深だし余韻が残るかなと。
でも伏線として重要なワードになるのかな…。



予算の都合で6人目のレプリカント、メアリーが登場しなかったことにより、初期ではレプリカントの数をうっかりミスで編集し、一人足らん、もう一人のレプリカントは?など。
ガフ、デッカードの眼の色がレプリカント説もライティングによる偶然だったらしく、
この辺も結果、功を奏したってことですね。

ハッピーエンドではない方が自分は好みかな。

実は更に本当に描きたかったverがあったとか出てきませんかね、今後。。
EllenAim

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