土屋ノリオ

ブレードランナー ファイナル・カットの土屋ノリオのレビュー・感想・評価

4.3
大スクリーンで観るのは小学生以来で久しぶりなのだが、やはりこのビュジュアル感は凄まじく、灯と暗闇だけの未来世界は圧倒される。この映画が公開されるまでのSF映画は清潔なイメージで製作されていたが、本作は環境が汚染され酸性雨が降る不浄イメージ。混沌とした未来都市は、シンセサイザー音楽とも相まって、世界観の確立に貢献している。当時のアカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされていながら、同時期の作品『E.T』が受賞し、それは違うと独り言を言っていましたが、30年後にあらためて観てみるとやはり『ブレードランナー』の方が素晴らしいと再確認できる。数々の伏線を散りばめたカットを含め、CG全盛の今でも創造力がなければこのような作品は撮れないだろう。

続編が楽しみで待ちきれない・・・
土屋ノリオ

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