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ブレードランナー ファイナル・カットのshuのレビュー・感想・評価

3.8
昔観た時も良い映画だとは思ったが、それは雰囲気が好みだったから。
映画としての出来、物語の面白さ、みたいなところはいまひとつだと思っていた。
今回改めて観てみて、感情を持ったレプリカントの悲哀、自分の記憶が偽物だと知った時の絶望、愛とは? など、汲み取れるものが以前より増えた。
僕の方がようやく作品に追いついたのかもしれない。
この手のSFの走りであるという、歴史的意義や当時としての革新性はもちろん評価すべきだが、それだけじゃなくきちんと映画としての魅力の詰まった作品だった。
また、舞台が2019年ということで、現実と比較してみる面白さもある。
ハイテクとレトロの入り混じったSF特有の世界観はあくまでファンタジーでありながら、文化の雑多さ、AI、遺伝子技術など、全くの絵空事ではなくなっている。
それにしても、映画でも現実でも、雨が降れば傘を差すんだな。
どんなに進歩しても。

そして何よりレイチェルが美しい。
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