極楽蝶

最後の決闘裁判の極楽蝶のレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.5
期待していたい以上に良い作品だった。大満足(笑) リドリー・スコット監督、80を過ぎても凄いなぁ!! まるで中世の絵画から抜け出てきたような登場人物達もこの映画の魅力。
ラストの決闘シーンは、007のアクションよりもゴジラvsコングの対決よりも、断然緊張感と迫力がある!! 手に汗握るって、この場面にピッタリの表現(笑)
決闘シーンまでは3部構成でジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)の証言、ル・グリ(アダム・ドライバー)の証言、ジャン・ド・カルージュの妻マルグリット(ジョディ・カマー)の証言が映像化され同じような場面が繰り返されるけれども、それぞれの証言の映像に三者三様の微妙な違いがあり、その違いを感じ取ることもこの作品の面白さ。例えば、ジャン・ド・カルージュが妻にル・グリに祝福のキスをするように命令し、マルグリットがキスするシーン。僕にはキスをした後のマルグリットの表情が全部違うように感じたなぁ。この3人の証言の違いを探すのもこの映画の楽しみかなぁ(笑)
ちょっと気になったのはラストに出てくるノートルダム・ド・パリの様子。映画では足場が組まれて建設中のような感じを受けるけど、この大聖堂の完成は13世紀後半だっと思う。映画は14世紀後半だよねぇ。
ところで、アダム・ドライバーというと僕は「パターソン」での詩を愛する温厚なバス運転手役の印象が強かったので、今回の騎士役は新鮮だった(笑)
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