逆鱗

最後の決闘裁判の逆鱗のレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
3.5
それぞれに正義はある、いつの世も。

夫の視点で観れば、許せない行為で決闘をする理由になる。
妻の死もかかっているとはいえ、勝てばいいのだし、負ければそれまでと腹を括っていることもわかる。

妻の視点で観れば、同様に許せない行為であるが、勝てるとも限らない決闘に自分の命をかけてまでやる意味が見出せない。
負ければ焼かれ息子は両親を失う。

間男の視点で観れば、嫌々ではなかったと好都合に解釈する。

以上、いつの世もどんな人間関係も、皆それぞれ自分の正義がある。
劇中での夫婦生活のすれ違いや、嫁姑問題もそうだ。

自分の正義を振りかざして相手に迫れば、相手は逃げて距離を置かれるか、なおも詰め寄れば現代ではケンカという決闘になる。

決闘の後は、最悪の場合、修復不可能な人間関係が残る。

しかし、この作品は、三者三様の視点から描くから、一方的なモノの見方ができず、複雑な鑑賞後の気持ちが残る...

他の方のレビューを参考に理解を深めたい。
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