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最後の決闘裁判のkanappeのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.0
【男性の有害さ】
めちゃ面白かったな、黒澤明の「羅生門」に影響を受けているとのこと。
御歳84歳のリドリー・スコットの作風といえばだが、フェミニズムと言うよりかは男性の野蛮さや有害さが色濃く描かれている。今よりももっと男尊女卑が酷かった時代、中世のパリを描かせたらここまで気持ち悪く出来るのか。この作品を現代に撮った意義よ。

一人の女性がレイプされた。たったその真実を紐解くにあたって、複数の人物が複数の見解を持っているのが非常に恐ろしい。
法律が整備された近代国家においてですら、性被害の告発が難しいのだから、もっと酷い当時の女性が声を上げた全ての影響に心を痛める。見ている観客ですら「真実なのか?」と疑問に思わされるが、それすらも作品が終わってみれば苦しくなる。
結論、被害者以外全員キモイ!
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