「あれは何だ？」「幸せってやつさ」
ヘンデル:『サラバンド』の粛然たる調べを聴きながら、あたかも高尚なものを観たと思わされるエンドロール
映画館を後にしながら感じるのは喪失感
ラストカットに映る人物に共感した喪失感でなく
三連休の朝から何を観せられたのだろうという喪失感
もちろん鑑賞タイミングは自業自得ではあるが、こういう映画は何が起こるんだろうとワクワクしちゃうものじゃないか！
それが、予告編を超えるような何かが待っているわけでもなく
オチはそれなりのことが起こるがあんまり意図が分からない
となれば残念と思うしかしょうがない
"アダちゃんが可愛い"それだけが収穫
正直、宣伝が良くない
かなり予告編で見せてしまってるのが残念ポイント
前半はひたすらアダちゃんの顔だけ映るようにして胴体を隠すような演出で進めていたので、それに対する違和感とサプライズを味わせようというのが製作側の意図だと思う。
だけど、その意図を予告で見事にぶち壊してるのでひたすらにマーケティングの問題だと思う
あんまり何も起こらない前半を"アダちゃんの全貌"で持たせようとしてるのだから、その種明かしを事前にされると退屈でしかない
雄大な自然を愛でるメンタルヘルス映画なのではと思ってしまう
時間旅行が何たらとか過去回想シーンがふいに挟まれたりとか
何かあるかなぁと思っていたら、おおそう来たかと思うラスト
ストレートといえばストレート
その"幸せ"は奪った上での"幸せ"だから
自分が行ったことに対するしっぺ返しがくるのは至極真っ当だ
あの行動をする寸前までいった人が無事に退場したのも因果応報を強調する手立てだったのかも
もっと捻った終わりの方が驚いたかなぁ
読み取れるメッセージはそれくらいのものだった
もっと何か詰まっているのか？？
ちょっと分からない…
