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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲のRのレビュー・感想・評価

4.7
まさかクレヨンしんちゃんに泣かされるとは思うまい! 泣かされた! これ完全に映画館に子供連れてくる親向けだよね。しゃあなし劇場に行ったダディーたちはラッキーやったねー。金出すのは親やから正しい売り方やんね。子どもがこれ見てどんな反応するのか、かなり気になるところ。ストーリーは、謎の二人の男女が昭和のノスタルジア世界を現代に作り上げ、大人たちがその世界の放つ香りに洗脳されていく、ってとっから始まります。大人たちは昭和の懐かしさに我を失い、子供の頃のような行動を取り始め、キッズたちが次第に不安になっていく。基本めちゃめちゃのん気なしんちゃんも、みさえとひろしがおかしくなっていくのを心配して、みさえご飯作ってよ、お父さん仕事行かなくていいの?と慌てる姿がめちゃめちゃキュート❤️ おかしくなった大人たちがオトナ帝国に吸収されていくあたりのシーンは、ボディスナッチャーみたいな不気味なSF映画を彷彿させ、とても面白い。そして、団結してオトナ帝国に攻め込もうとするしんちゃんと仲間たち!のやりとりがもーめっちゃオモロい! しんちゃんがバス必死に追っかけるシーン、ラブリーすぎて笑えるし、風間くんが時々しんちゃんにゾッコンなのがバレるシーンも最高! キャバクラシーンはマジ笑った! ボーちゃんはしんちゃん一筋なんやね笑 マサオくんのネガティブさと涙ぼおおおおおって出るのもカワイイし、誰も彼も見ててキュンキュン。最初から最後までなかなかにアダルトなユーモアが散りばめられているのもすばらしい。カーチェイスはちょっと長いかなーと思ったけど笑 で、終盤に近づくにつれて、だんだんと、過去や思い出に生きることにしか幸せを見出せなくなる大人たちの哀れさが浮き彫りになっていく。それがメインテーマ。大人として生きていく不自由さ、しんどさ、閉じていく未来、希望を失ってグレーな現実を生きて行かなければならないしんどさ、だんだん未来より過去が長くなっていく残酷さ、そんななかせめて過去を振り返ることに慰めを求めたい大人たち。確かに、ほとんどの大人は若い頃みたいな、何の気兼ねもない友だちっていなくなるし、いたとしても、たまに会って現状の不満を愚痴ったり、思い出話に花を咲かせたりする人がほとんど。未来への希望を語り合う人なんてまずいない。そんな大人たちにとって、過去から現在へと目覚め、未来へと進みだす野原家の姿は非常に感動的なんじゃないかと思う。過去の感傷から彼らを引き戻すきっかけとなるオブジェのおもしろさも素晴らしい! それをそう使うか!っていう笑 で、高所恐怖症のボクにはひやーーーーってなるアクションシーンでしんちゃんたちと一緒にお股ヒューヒューなったあと、未来に向かって今を駆けるしんちゃん! その猛ダッシュ! そのスピード感! ボロボロになっても走り続ける姿!どんどん高まる画の迫力!に!涙がああああああ(T ^ T)ってなってしまいました。感動的! 今回で見るの2回目やけど、また見たいかもと思った。てかしんちゃん可愛すぎて死ぬ。ちなみに他にしんちゃん系で何かオススメがあれば、全く違うタイプの作品でもよいので、どなたかお教えいただければと思います。戦国とヘンダーランドは見てます。
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