隼人

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲の隼人のレビュー・感想・評価

4.9
考えてみたらあたりまえだけど、どんな親にも子供時代があった。そしてどんな親にも自分の子供のことを忘れてそういう無邪気な時代に戻りたいって思う瞬間があるんだと思う。色々な考え方があるけど、「それでもやっぱり家族っていいもんだ」って最後には実感できる。吉田拓郎の曲で終わるのも良い。これからも変わらない野原家の毎日が続いていく。それが幸せ。

再鑑賞(2020年10月29日)
変わらない過去を生き続けたい人間だっている。でも、時の流れはそれを許さない。どんなに過去が懐かしくても、変わり続ける現実(いま)を生きないといけない。それはどんなに苦しいことだろう。イエスタデイ・ワンス・モアもそれに拐かされた大人たちも責めることはできない。野原一家にはたまたま幸福な現実があったから未来を生きるという選択をすることができた。でも、戻りたくない大人たちだって大勢いたと思う。たとえそれが嘘の世界でも過去に生き続けたい人間だっていたはず。
――それでも、やはり人は現実を生きなければならないのだ。それがたとえ幸せじゃなくても。
隼人

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