クエイ兄弟の幼児体験とギルガメシュ叙事詩を重ねたストップモーションアニメーション。
ギルガメシュとエンキドゥの戦いをベースにしているのは分かるけど、翻案しすぎて最後は親友になるくだりなのか、諸々すっ飛ばしてエンキドゥの死なのかよく分かりません。
【おはなし】暴君として人に恐れられたギルガメシュと、神々にギルガメシュ討伐のため遣わされたエンキドゥ。ギルガメシュはエンキドゥに苦しめられた狩人からの相談に、エンキドゥを誘い出し力を弱める計画をすすめる。神殿の巫女たる神聖娼婦によって誘惑しようというのである。
エンキドゥは娼婦と交わり、精力を削がれ野獣の力を失ってしまう。すると共に過ごす野獣たちはエンキドゥを避けるようになってしまった。人間らしさを得たエンキドゥは娼婦から言葉と知恵を受け、ギルガメシュという王の存在を知る。友を求めたエンキドゥはギルガメシュに会わんと王都に向かう。
一方ギルガメシュもまた、神のお告げにより「もうすぐ自分の対抗者になり得る者がやってくる」と知り、友となる者を夢見た。
しかし二人は最悪な出会いを迎える。道中で出くわした結婚式で、エンキドゥは初夜権を行使され花嫁を奪われることを嘆く家を知る。花嫁の初夜を奪うのは暴君ギルガメシュであった。エンキドゥはギルガメシュの横暴に怒り、二人は対決する。戦いは三日三晩にわたった。
両者は互角であり、お互いの力を認め二人は親友となった。
で、今作ではエンキドゥを誘惑するところと、ギルガメシュがエンキドゥと戦うところ辺りをモチーフに翻案されているのでしょう。
エンキドゥを誘惑する娼婦である神殿の巫女はカラクリの引き出しにある赤々しい肉塊。女性器をそのまんまかたどってます。ただギルガメシュとエンキドゥの関係がよくわからない。クエイ兄弟の子供の頃と言うことだけど、どんな心象風景と重ねているのだろうか。
ギルガメシュが三輪車みたいなのに乗っているのもあって、子供じみたイタズラにも思えるのですが。
