♪ 咲いた 咲いた また咲いた 咲いた
またまた咲いた 埼玉
壮大なる茶番劇の二番煎じ。
GACKTさんが公式でも言っていますが「こんなん続編作ったらダメなやつ」だと思います。
自虐ネタは相変わらず面白かったですけどね。
熊谷は暑いとか、埼玉にはタワーはないとか、大宮と浦和の仁義なき戦いとか。クライマックスには定番(と言っても2回目だけど)の“ふるさと有名人”自慢も良かったです。
ただ、それらが加速するまでの前半は微妙。
物語の構造が前作と同じなんで、正直なところ退屈でした。
というか、原作は前作の前半だけですからね。
そこから先はオリジナル。ゆえに本作もオリジナル。魔夜イズムが“あるわけがない”んです(それでも冒頭に登場しますけど…『パタリロ!』の105巻はまだですか)。
原作の設定に矛盾している部分もありました。
千葉の奥地や茨城は“人が訪れることのない僻地”なんですから、埼玉県民が和歌山や滋賀の存在を知っているのはおかしいんですよ。東海道線の終着駅小田原までが関の山じゃないでしょうか(←ツッコミ待ち)。
それに埼玉県民が千葉の海を見た時点で。
神々しさで目が瞑れる筈なんです。確かに千葉の砂は黒いかもしれませんが、それでも夢にまで見た光景であるのは間違いない筈。和歌山に行く前に果てても不思議ではありません。
寧ろ、あの伝説的マンガ『魔界学園』を参考にすべきでした。「名古屋?そんな土地は知らねー」くらいの発言があっても許されるのが『翔んで埼玉』ですからね。
あと、主人公がアメリカ帰りという設定にも唾を吐いた気がするんですよね。そこが彼の“アイデンティティ”だった筈ですから、本作の“あの部分”には異議を申し立てたいです。面白かったけど。
まあ、そんなわけで。
ラストの楽曲も含めて“時代に乗り過ぎて調子も乗り過ぎた”感は否めません。あまり期待値は上げないほうが良いと思います。勿論、原作が好きな人(崇拝している人)にはオススメできないです。
最後に余談として。
今年の家族旅行は九州に行こうかな…なんて思っていたのですが、本作を観たら滋賀に行かなきゃならない気がしてきました…ホンモノのとび太が見たいな。