磨

1941 モスクワ攻防戦80年目の真実の磨のレビュー・感想・評価

3.7
第二次世界大戦の流れを変えたとも言われる『モスクワ攻防戦』。この戦いに送り込まれた若き士官候補生たちの姿を描いた戦争映画。

ロシアの戦争映画と言えば(僕の戦争映画好きに火をつけた)『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』が有名だけど、さすがにあんなウルトラエンタメじゃなくかなりリアルな戦争を描いている。

本作は近年ロシア国防省が機密解除した文書&資料を基に脚本を作成。それに基づき、実際に戦闘があった場所に道路や橋を再現し、戦車や大砲などは博物館に保管されている本物を使用したという。リアル志向はかなりの本気度。

実際はナポレオンと同じくナチスが冬将軍の早い到来に苦しんだ事や、日本を牽制する為に極東を防衛していた極東軍がシベリアから増援に駆けつけた事なども大きいが、プロパガンダ映画の側面を持つ作品にこんな情報入れる意味はないか。

とにかく濃厚な内容で、リアルな戦闘を描きつつ若者の友情や恋愛も描く152分はまったく飽きない。やや登場人物が多すぎて困惑するが(あれ、あの人死んでなかった?と思う事も…笑)、未来あるたくさんの若者が無惨にも命を散らすという捉え方もでき、意味のある描き方ともいえる。

戦争映画としても楽しめるし、エンタメ的にも面白い。上記の通り作り込みも半端なく、やはりロシア映画は堪らない。


ちなみに「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」の最初のIII号戦車との戦闘はまさにこの最中、11/27の出来事という設定らしい(そしてイヴシュキンが捕虜にー)



“世界の運命を変えた”とポスターにある通り、WWIIの流れを大きく変えたとされるこの戦い。大きくは12月8日、ヒトラーの命で攻撃から防御に徹する事になり、退却を開始。という事は、この時点で枢軸国側から連合国側へ風向きが変わった事になるが、世の中にはその同日にアメリカ・イギリスに対して宣戦を布告した国があるらしい。

まぁ、余談ですが。