ロビン

女神の継承のロビンのレビュー・感想・評価

女神の継承(2021年製作の映画)
3.4
なかなか高評価の作品なので期待したけれど、残念ながら個人的には期待を上回る面白さや怖さはそこまで無かった。
ナ・ホンジン監督の「哭声」の方が好み。

中盤までのモキュメンタリーの作りに関しては、ちょっと冗長的ではあったけど良くできていたと思った。
しかしながら、物語が進展していった中盤以降モキュメンタリー的な意味合いが無くなっていく。
恐怖演出はやりすぎるとギャグになってしまうというか怖さが半減する。
特に定点カメラにしてミンを隠し撮りするあたりから、やり過ぎている感が出てきて演出過剰だったと感じてしまった。
ああいう演出にもっていくならモキュメンタリー的な演出は邪魔なだけ。
それ以降のあのカオスな儀式もそうで、リアリティからかけ離れることで、怖さとは逆に転んでしまったように感じた。
むしろ、あの儀式をメインにするのならグロさが全然足りない。
もっとグログロにしなきゃ。
なのでどっちつかずの中途半端。

それと、劇中で悪霊が憑依したミンが煮て食べる為に生きたままのワンコを鍋に入れて死んでいく断末魔の鳴き声がずーと頭から離れない。。
あのシーンは最悪。。
ていうか、前の日は冷蔵庫の生肉普通に貪り食ってたのに何故煮て食べようと思ったのか謎。

それとミンの母親が営んでる犬肉売ってる店の名前が“ヘブンリー・ミート”なのがめちゃめちゃシニカル。
そして「犬肉を売ってるのに犬を飼ってるのは変じゃないか?」の質問に「鯉を飼ってる人も鯉を食べてる」って答えてたのがシュール。

ミン役の女優さんは色々な意味で身体を張った演技をしていてアッパレ!

【ネタバレ】
  ↓












個人的には、ヤサンティア家がなぜ過去に多くの人の首をはねていたのかという所をもう少し深堀して欲しかった。

ニムが呆気なく亡くなってしまうとこは良かったし、あの森の中の仏像が首チョンパされていてめちゃめちゃ絶望感に打ちひしがれて泣きわめいている姿も良かった。

それとどうしても扉を開けちゃった戦犯な兄嫁に「なんで開けちゃうんだよ!そもそもこんな危険な所に赤ちゃんを寝かしてるんじゃねー!」って思ってしまう。
何処か親戚にでも預けておけって。
それにカメラマンもベッドで寝てる赤ちゃんしっかり撮ってたんだから、ちゃんと赤ちゃんは居るよと伝えてあの嫁を止めろよ!
ロビン

ロビン