kohei

距てててのkoheiのレビュー・感想・評価

距ててて(2021年製作の映画)
4.4
ぜんぜん「距ててない」展開の連続に笑ってしまう。アコとサンの取り巻く環境にどんどん人が入ってきて居座ってしまうのだ。でも侵食してくるのになぜだか嫌な感じがしない。人と人の間に流れる空気感がめっちゃ自然なのだ。これは適切な距離感の映画、人と人を「距てる」何かについての映画なのかもしれない。そんなことを考え始めたころにはこの映画のことをめちゃくちゃ好きになってた。特に第2話が絶妙すぎる。最高にコントなのだけど、誰も笑かそうとしてないから最高のコントになってる。4つの短編の形をとったアコとサンの緩やかなシスターフッドはさながらロメールのレネットとミラベルのよう。最後の展開だけはあんまり好みじゃないけど、今日の舞台挨拶で言ってた「場所が一気に飛ぶシーンをつくりたかった」との監督の真意が気になる。
kohei

kohei