貝

海炭市叙景の貝のレビュー・感想・評価

海炭市叙景(2010年製作の映画)
3.5
函館三部作の中でいちばん、私あわないかもと思った。
彼らにはもっと色んな選択肢があるはずなのに、誰もそこから動かない、現状維持を望んだ。もっと若ければとか、守るべき家族がいるとか、理由はいろいろ並べられると思うけど、結局のところ彼らにはそういう、力とか強い思いみたいなものがまったくなかった。
私は現状維持することに不安がある。しかない。まだ若いからとか、守るべき人がいないとか、理由はいろいろ並べられると思うけど、結局のところ退屈と不安と焦りでいっぱい。

彼らに忍耐力があるからエラいわけではないし、私たちに行動力があるから素晴らしいわけではない。彼らにはすべてを見守ってきた故郷があるし、私たちには待っていてくれる故郷があるんだから、それでいんじゃないのって。
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