風車男ハリヲ

ロスト・ボディ ~消失~の風車男ハリヲのレビュー・感想・評価

ロスト・ボディ ~消失~(2020年製作の映画)
2.4
男女二人の会話劇で構成されている、風変わりなサイコサスペンス。

会話劇とイメージ映像が大部分を占める本作で、そもそも会話が面白くないのが致命的。サスペンスらしい嘘や駆け引きを期待していたものの、女性が一方的に語りかけるだけで、男性はほぼ受け身。内容は別段推理するほどのものでもなく、真相が明らかになっても驚きはなかった。
時折女性が奇行に走るが、男性側のリアクションが薄く、緊迫感が感じられないのも退屈さに拍車をかけている。

劇中で男性が“完璧とは、何も足せない状態ではなく、何も削れない状態のことだ”と語る場面がある。間延びした展開の多い本作は、完璧とは程遠いと言えるのでは。