同日に出産する事になったシングルマザーのジャニス(ベネロペ·クルス)とアナ(ミレナ·スミット)。
このご縁で2人の交流が始まるが
後に DNA鑑定により産まれた子供が産院で取り違えられた疑惑が生まれる。
ジャニスの背景には 祖先のスペイン内戦がある。
家族や隣近所 友達同士が敵味方に別れ 虐殺行為も行われていたようだ。
虐殺による集団墓地の発見も 本作で描かれている。
異なる母性も描かれており
17歳で子供を産んだアンが母親に似ずに
しっかりとした母親の意識を持っている事に安心した。
登場した2人が「シングルマザー」である事も
過去のスペイン内戦で夫を亡くした妻たちに繋がるのでしょう。
男手がなくとも 女たちが協力し合いながら子供を育ててきて 現在がある。
だから ジャニスも生まれてきたわけだから。
幾重もの歴史を紡ぎ 未来を生み出す女の強さも伝えたかったのかもしれないね。
産院での赤ん坊の取り違えが実際にあったなら
育ててきた我が子の可愛さから
真実を闇に葬る親もいるかもしれない。
祖先が眠る地を長年探していたジャニスであったから
自分自身に纏わる真実の行方を知った時
娘セシリアのアイデンティティを歪めてはならないと決断したのでしょう。
結果 アンとの仲も良好になり
ジャニスにもまた幸福が宿った事は
彼女のした行為について 祖先が「ありがとう」とお礼をしたようにも感じたな。
善行は 巡り巡って自分に返ってくるのだとも。
スペインを象徴するような赤色が
ジャニスの衣服とインテリアに効果的に使われていて
お洒落でもありました！
