ペドロ・アルモドバル監督作品
ヴェネツィア国際映画祭最優秀女優賞(アカデミー主演女優賞ノミネート)、ペネロペ・クルス！！
このタッグは何度見てもいい。過去作から洗練されていく過程もいい。
売り出し方は、赤ん坊の取り違えを軸としたシナリオだが、別軸でスペイン内戦後の遺体埋葬と発掘の話題が進む
ここにきて凄くテクニカルなテーマの組み合わせ方をしてきた監督
母親や愛、性といった監督作品で過去から描き続けてきた十八番は丁寧に描いており(なんなら、同性愛描写が自然すぎてびっくりするほど)、それとなお、スペインの遺体埋葬という家族、遺伝子という歴史スペクタクルをこう繋げてくるのか！という驚きは未だかつてなかった
ペネロペ・クルスの子への愛を今として深く見つめながらも、過去の遺産と向き合い続ける1人の女性の時間軸が未来を形成していく交差点的な収束が面白かった
歴史作品を思わせる主題曲も今作においては、衝撃の事実を伏線的に見せるために観客の意識をスクリーンの奥へと向かわせている
