うたまるさん

死刑にいたる病のうたまるさんのレビュー・感想・評価

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
3.7
阿部サダヲの表情にゾクッとする作品。

「凶悪」、「孤狼の血」シリーズの白石和彌監督作品。
こういうじめっと湿った感じやヒリヒリした感じの映画はやはりお家芸ですね。凄い!

本作品は、連続猟奇殺人事件を起こした死刑囚に翻弄されるFランク大学に通う若者のお話。
映画を観ながら何となく「羊たちの沈黙」のレクター博士とFBI研修生クラリスの関係を思い出しました。

それにしても阿部サダヲの表情がいいですねー。
主人公の雅也の心を掴みつつも奥二重な目が乾いた彼の心情を訴えている感じがたまらなかったです。それは何故か(もっと俺をワクワクさせてくれよ!)と懇願しているかのようで…。

平和な日本国内ではなかなかこれ程の事件は起こらないため、リアリティを考えてしまうと没頭しかねますが、これを韓国映画でリメイクしたら…なんて想像すると、もうゾクゾクが倍増しちゃいますwww
確かにお隣韓国ではチェイサーのベースにもなったソウル20人連続殺人事件もありましたからね。日本版とは別次元の怖さを演出してくれると思いますね。

本作の感想に戻りますが、白石監督の演出はもちろんのこと、脚本もいいですねー!日本映画には珍しくしっかり起承転結が作られていて、作品の丁寧さを感じました。
これについても韓国映画の丁寧さと重なる部分があり、昨今のスポンサーへの忖度にがんじがらめになっている邦画と比べてストレスなく観ることができました。

爪を剥いだり、足をザックリ切ったりと痛ーいシーンが盛りだくさんなので、そういう血みどろが苦手な人にはキツイかも知れませんが、ストーリーはなかなか捻りがあるので、是非多くの人に見てもらいたいですね。オススメです。

まぁ、個人的には韓国リメイクでも是非鑑賞してみたいですがwww

他のユーザーの感想・評価

Lily

Lilyの感想・評価

2.8

残酷描写が過激な割に主人公のアホっぽさと痛々しさが前面にですぎててなにも引っ掛からなかった😂

原作が手に汗握って次々ページめくってしまう感じだったので映像化するの…?と不安だったけれど先にいろいろ見せて心臓にやさしい版として観れた。
怖いよりも不気味な作品だった。
阿部サダヲの気持ち悪さが際立ってる。
丁寧な口調にやたら達筆な手紙も気持ち悪さ倍増に。
根が優しい人設定なんだよね。
人懐っこいと言うか…。
けど若い子に興味持っちゃって、ゆっくり時間を掛けて距離を縮めていく…変態ですね。
髪の毛長い阿部サダヲがお笑い芸人の永野に見えたわ。
爪を剥ぐシーンは色んな映画で何回か見てるけど、何度見ても痛々しく感じてしまう。
本作は岡田健史がとても良かった。

ラストの加納灯里が示すものとは…。

2023年68本目。
iambluuue

iambluuueの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

よく行くお店の優しい店主が実はシリアルキラーだった編!推理ものではなかったのかな。残酷描写多めで慣れちゃって入り込めなくなっちゃった!宮﨑優のラストのセリフが一番ゾワゾワした
ちゃげ

ちゃげの感想・評価

3.7
阿部サダヲをの不気味さよー
サイコパス感はんぱなかった
ラストがすごーく嫌な感じだったなぁー
あの女の子もー!?
刑務所に入ってこらもなお、獲物たちを苦しめたかったって事でしょ?やばい
小説が面白かったのと
阿部サダヲが演じるということで鑑賞

阿部サダヲは文句なしでした
目に光がないサイコの演技力は
とても素晴らしかったです

しかしやはり小説の方が面白かったなー
阿部サダヲは人で遊ぶ愉快犯であることや
「死刑にいたる病」とはなんなのか
阿部サダヲの残忍さが伝わってくる描写が
小説と比べて分かりにくく感じました💦
あおぽ

あおぽの感想・評価

2.9
シリアルキラーに凄く興味があって、シリアルキラー系の映画が出た!って期待していたけど、あんまり刺さらなかった。
雰囲気は良い。
みなみ

みなみの感想・評価

4.0
久々の白石作品👏最後まで展開が読めないので十分楽しめた。『凶悪』のイメージが強いため、今回の作品は暴力・痛い場面は割と抑えめだったように感じる。
面会室の撮り方が良かった。ガラス越しに影が重なる場面とか、指の重なる場面とか。
きょう

きょうの感想・評価

3.9
理想とはかけ離れた大学生活で悶々とした日々を過ごす筧井雅也のもとに、ある日1通の手紙が届く。それは大勢の若者を殺害し、そのうち9件の事件で死刑判決を受けている阿部さん演じる凶悪犯・榛村大和からのもので、「罪は認めるが最後の事件は冤罪だ。犯人はほかにいることを証明してほしい」と記されていた。かつて筧井の地元でパン屋を営んでいた旧知の榛村の願いに応えるべく、筧井は事件の真相を独自に調べ始める。


たくさんの恐ろしすぎる殺人を犯し、死刑囚となった榛村大和。そんな榛村はその中で1つだけ自分がやっていないという事件があると言います。大学生の筧井雅也のもとに榛村から手紙が届き、その内容が彼に、一番最後の事件は自分はやっていないから、犯人が他にいることを証明して欲しいというもの。
榛村と雅也は、まだ雅也が中学生の頃からの知り合い同士でした。
榛村は見た感じは本当に穏やかで、誰に対しても気さくに優しく接する、どこから見ても「良い人」。でも、「良い人」を気取って、過去に辛い経験をして、自分に自信が持てない、心に弱さを抱えた人に取り入っていく…いわゆる洗脳してしまうんですね。
しかし、なぜ、榛村がそんなサイコパスになったのかは劇中ではあまり詳しく描かれていませんでした。でも、そこが知れたら、恐ろしすぎる殺人鬼としては100%は見れなかったかもしれません。
大学生の雅也も家庭内不和があったり、自分の進路に納得できず、心にモヤモヤと苦しみを抱えていました。そんなことを榛村はわかっていたのかもしれませんね。
榛村に頼まれた通り、どんどん事件解決に取り組む雅也。その中で、自分の母と榛村の過去の関係などから、榛村が自分の父親ではないかと疑惑を抱いたり、榛村に利用されて犯人にさせられた人間がいたり…
事件が明らかになるにつれ、雅也は榛村に翻弄され、間違った行動を起こしそうになります。そんな部分で穏やかそうな殺人鬼の恐ろしさを感じました。洗脳の怖さ😱
結局、大事に至らずで、雅也は「洗脳」されずに済んだところで良かった😮‍💨
雅也は幼馴染の彼女と恋人関係になり、これから楽しい日々が過ごせるのかな?と思いきや…あのラストは😱
彼女も榛村の操り人形になってしまうのでしょうか?しかし、既に沼にハマってしまっているのか?この先が観たくなるような感じです💦


阿部サダヲさん、本当に怖すぎ😱😱😱
「シャイロックの子供たち」での人間味溢れるとことん優しい上司役を観た後か、物凄いギャップ💦表向きの優しさで人の弱さにつけ込み、信頼関係を築いたかのように見せかけ、拷問して殺めてしまう、恐ろしい殺人鬼が凄く上手くてハマっていました👏🏻
目背けてしまうようなグロいシーンも満載でした😨殺した人から剥ぎ取った「爪」を花びらのように扱う部分もゾッとしました😰
犯人として疑いを持たれる、暗くて陰湿そうな青年を岩ちゃん(岩田剛典)が演じていたのもイケメンキャラとのギャップがあって良き🤭👏🏻
大学生の雅也役の岡田健史さんも、犯人に翻弄される役を上手く演じていましたし、雅也のお母さん役のミポリン(中山美穂)も、すっかりお母さん役が似合う女優になっていました。
主人公は思い切り病んでいますが、登場人物皆が心に闇を抱えているから、見せかけだけの良さに翻弄されてしまうのかな?そんな風に感じた作品💦
加害シーン怖くて見てないけど、全体的には引き込まれてしまった

このレビューはネタバレを含みます

オリオン通りとか栃木県民的には見たことある景色たくさん出てきてちょっと面白かった

ただ、結局なんだったんだ?ってところが一回観ただけではよくわからない。もう一回観ようともすぐには思えないほど心が重たくなる映画。

鬱々としたシーンが続いて、ドロっと重たい。
羊たちの沈黙に設定がちょい似てる。

阿部サダヲの目やばい。
洗脳もやっぱ目からだなって感じた。

なぜ、抑圧された子どものまさやは洗脳を受けなかったのかな?思い通りにならないまさやに最後はいむらは飽きて?いやになって?帰ってしまったけど、そのあと見つけた次の獲物が彼女だったってことか?

結局なにがメインテーマでなにを伝えたいのか一発ではよくわかんない映画ってイメージ。

何回か見れば変わるのかな
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うたまるさんさんが書いた他の作品のレビュー

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4.0

しっかりカッコいいハードボイルドな作品。

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私が白石和彌監督の存在を知ったのはこの作品。
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