はーまん

パーフェクト・ノーマル・ファミリーのはーまんのレビュー・感想・評価

4.0
誰も勝手じゃない。
アウネーテの気持ちも、お姉ちゃんもエマもお母さんの気持ちのどれにも、そうだよねと思いながら観ていた。
お姉ちゃんへのエマの歌がとっても素敵で自然と涙が出てきてしまった。
監督の自叙伝的作品とのことで、ホームビデオが多用されていて、自然と自分の子供時代のビデオを想像しながらみていた。


場内にいたおじいさんかおじさんが序盤、アウネーテが化粧をしてスカートを履いているシーンや、手術に関することを話すシーンで、何度も鼻で笑っているのが聞こえた。それは明らかに嘲笑で、怒りが沸いて、理解できないなら出て行けよと思ったが、映画が進むにつれその笑い声が聞こえなくなった。何かを感じ取って笑うことじゃないと自ら悟ったのだろうか。
始めから、分からないなら観るなと突き放した自分はよくなかったと反省した。
LGBTQに関する問題に限らず、中高年の人や年配の人は分かってないと感じることはあるが、彼らの中にも、知って自分の中で理解して変わることができる人もいる。それを少しだけ実感できた。
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