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さがすのkazu1961のレビュー・感想・評価

さがす(2022年製作の映画)
3.9
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-247
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋見応えのある作品でした。クライマックスの親娘の卓球シーンは秀逸、本作の父娘を演じた圧倒的な演技力の佐藤二朗と魅力溢れる伊東蒼 のラリーシーンと曖昧さを残したエンディングはほんと素晴らしい。

🖋内容的には、300万円の懸賞金欲しさに指名手配犯を捕まえようとして姿を消した父親と、不安を抱えながらも彼の行方を追う娘の姿を描いた作品ですが、父娘以外のもう一人の重要キャラクターが登場してから一変、これは思いっきりサスペンス作品だと気付かされす。

🖋佐藤二朗の冒頭の行動などの伏線回収も見事で、どんどんと物語がサスペンスとして暴走していく感に引き摺り込まれてしまいます。この全体の構成はほんとお見事です。2時間の中に、難病、安楽死、サイコパス、親娘関係、実際に起こった事件など多くのテーマを扱いながらも見事にまとめ切っている、本作が商業デビュー作の片山慎三監督の手腕が光ります。人間の暗部、社会問題にまで切り込んだ素晴らしいサスペンス作品だと思います。

🖋それと舞台が大阪新世界、しかも卓球場なのがその生活感が滲み出てこれまた本作の魅力の一つになっています。架空の島“果林島”も良いですね。

🖋ある意味観る前と観ながら展開予測とそのエンディングが全く予想できなかった激烈サスペンス、主演陣の素晴らしい演技も含めて面白い作品でした!!

😢Story:(参考: 公式サイト)
大阪の下町で平穏に暮らす原田智と中学生の娘・楓。「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」。いつもの冗談だと思い、相手にしない楓。しかし、その翌朝、智は煙のように姿を消す。ひとり残された楓は孤独と不安を押し殺し、父をさがし始めるが、警察でも「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にもされない。それでも必死に手掛かりを求めていくと、日雇い現場に父の名前があることを知る。「お父ちゃん!」だが、その声に振り向いたのはまったく知らない若い男だった。失意に打ちひしがれる中、無造作に貼られた「連続殺人犯」の指名手配チラシを見る楓。そこには日雇い現場で振り向いた若い男の顔写真があった――。

🔸Database🔸
・邦題 :『さがす』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 2022
・日本公開 : 2022/01/21
・上映時間 : 123分
・受賞 : ※※※
・監督 : 片山慎三
・脚本 : 片山慎三、小寺和久、高田亮
・原作 : ※※※
・撮影 : 池田直矢
・音楽 : 高位妃楊子
・出演 : 佐藤二朗、伊東蒼、清水尋也、森田望智、松岡依都美

🔸Overview (参考:映画. com )🔸
「岬の兄妹」の片山慎三監督が佐藤二朗を主演に迎え、姿を消した父親と、必死に父を捜す娘の姿を描いたヒューマンサスペンス。大阪の下町に暮らす原田智と中学生の娘・楓。「指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」と言う智の言葉を、楓はいつもの冗談だと聞き流していた。しかし、その翌朝、智が忽然と姿を消す。警察からも「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にされない中、必死に父親の行方を捜す楓。やがて、とある日雇い現場の作業員に父の名前を見つけた楓だったが、その人物は父とは違う、まったく知らない若い男だった。失意に沈む中、無造作に貼りだされていた連続殺人犯の指名手配チラシが目に入った楓。そこには、日雇い現場で出会った、あの若い男の顔があった。智役を佐藤が、「湯を沸かすほどの熱い愛」「空白」の伊東蒼が楓役を演じるほか、清水尋也、森田望智らが顔をそろえる。
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