このレビューはネタバレを含みます
佐藤二郎!福田組以外のシリアス演技、はじめて見たけどすごかった〜!!
主人公の子は志田未来ちゃんかと思ったけど初見の子でした。伊東蒼ちゃんの演技がまたいい!犯人役の清水尋也さんもサイコパスみが出ていてリアルでした。名前を知らない人が多かったけど演技派揃いのこの映画。
座間9人殺害事件が文字って多摩8人殺害事件になってて、あぁ!となった。
冒頭のリストの"愛の夢"の中でハンマーを振り下ろすシーンが後半に繋がってるのとか、ムクドリさんが最初に殺される予定のシーンで流れるラヴェルの"亡き王女のパヴァーヌ" その他のシーンは割と無音や生活音だけなのに、要所要所で音楽が効果的に使われているのが印象的だった。
人の失踪事件に対する警察の軽い対応、サイコパスの連続殺人、生活困窮者の実状、介護する側、される側の苦悩、それに伴う安楽死や自殺願望など問題提起がされていて考えさせられた。
身体的な苦痛を抱えながら生きる辛さ、
"人のまま死にたい"
忘れられない言葉です。ALSという病気になってしまった妻の自殺願望とそれを知った夫、そこに漬け込むヒーロー気取りの殺人鬼。いや、実際に救っているとも言えるかもしれないのでなんとも言えない。でも、終わってから有料コンテンツって言うの無しでしょ!
辛い現状を生きるのも大変だけど、残される側も酷。楓は両親をこんな形で2人とも失って辛すぎる…
犯人はネクロフィリア。
殺人犯の背景はよく見えなかったけれど、実際の死刑囚の記述などを読んでもどうして彼がそうなったのか?まではわからないことも多いので、それが逆にリアルな表現なのかもしれない。大した理由もなく、ふとしたことをきっかけに目覚めるっていう。人間嫌いの人はこの世の中に結構いると思う。
似たもの同士が巡り合い、近づくというのは現実でもあるあるで、心の奥底にあるものが近い人同士が仲良くなる。
自分で指を詰めようとしたり、自分で自分を刺す原田智
ムクドリさんの最期を妻と重ねながら締め殺す原田智
彼が探しているものとは?
原田智が名無しがいなくなっても自殺願望者とのやりとりをやめられなかったのって、お金のためだけ?
親子で卓球のラリーをするシーン、泣けた。父のことを全てお見通しの中、会話を続ける楓。女も子どもも勘が鋭い。本人が思っているよりも親の事も男性の事も見抜いている。
卓球の音が残るエンドロールがまたいい。
え!内田春菊さんどこに出てたの?
あぁ!唾を吐きかけられたシスターだわ。
佐藤二郎さん!!