さがすに投稿された感想・評価 - 2ページ目

「さがす」に投稿された感想・評価

これは片山監督の人間讃歌なのか
理由なんて、要らないか。
もしかしたら見落としてる
それを観終わってからも探してます。
芝居も脚本も演出も撮影も衣小も音も素晴らしい。海外に出しても恥ずかしくない作品だ。
欲を言うとそこからはみ出た部分が観たかった。
細かい事だが爪を噛む癖がある。それが彼の人物像を描いてる。工事現場で働く彼。女の子と最初に会うシーンで爪を噛んでた。記憶が正しければ彼は最初から素手だった。工事現場で素手で働いてる事に違和感を感じた。爪を噛む描写のために手袋無しになったのか。お父さんに代わって初めての工事現場で働いてるから軍手とか買うのが面倒で素手なのか。それか手袋に対してその他に理由があるのか。
確かに死ぬ事に抵抗が無い人はわざわざSNSに死にたいとか書かないなと思った。
「忘れたらあかんで 私のこともお母ちゃんのことも 全部」

自主制作の長編映画『岬の兄妹』が話題となった片山慎三監督の商業デビュー作。

懸賞金300万を手にする為、指名手配中の連続殺人犯を追って姿を消した父親。
一人残された娘が探し当てたのは父に成りすました殺人犯だった。一体父に何があったのか……というお話。

今年のベストが早くも登場してしまった感!
まだ観ていない方は、このレビューも含む、予告編以上の情報を一切仕入れずに劇場に直行する事を強くオススメします!!


前作『岬の兄妹』と同じく日本の貧困層に視点を置きつつも、今作は韓国ノワールを思わせる雰囲気を持った濃密なスリラーであり、片山慎三監督が助監督を務めたポン・ジュノ監督『母なる証明』へのアンサー的作品にもなっていると感じました。
『母なる証明』で息子の無実を証明する為に独自に捜査をする母親(母が知らない息子の姿を探す行為)の姿は、失踪した父親「原田智」を捜す本作の娘「楓」と重なるのですが、真実にたどり着いた末の行動は全く異なるものに描かれている事が興味深いです。

また今作の構成の特徴として、父の失踪とそれを探す娘、そして三ヶ月前(犯人のエピソード)、十三ヶ月前(父のエピソード)の順に過去に遡り、事件の真相を見せていく作りになっていますが、これが実にハマっていたと思います。内容と相まってこのある種探偵小説を思わせる作りが面白かったです。

〇佐藤二朗がすごい。
佐藤二朗さんと言えばコミカルな役柄を演じる事が多く、またその人柄からもコメディー向きの役者さんだという認識が強かったのですが(多くの方がそう認識していると思いますが)、今作でのシリアスな演技には驚かされました。
妻とのエピソードが語られる三幕目で、とある行為をする妻を開き戸の隙間から見つめる顔……!そしてその後のリアクション!素晴らしかった。
また、多目的トイレでのムクドリ(森田望智さん)とのシーンは本作の白眉であり、迫真の演技を見せてくれました。もちろんふとした時に見せるコミカルな演技も健在です。
役者さんはどなたも素晴らしかった※ですが、やはり今作は主人公原田智を演じた佐藤二朗さんの存在感が見どころです。


楓役伊東蒼さんの出す日常感(吉田恵輔監督『空白』での演技とのギャップがまたすごい!)も素晴らしかったし、山内照巳役清水尋也さんの智を篭絡する善人面と本性の演じ分けと、死んだような目も良かった!
ムクドリ役森田望智さんなんか見た目からしてまるで別人?そして「雑魚がっ」最高!『岬の兄妹』に出演していた松浦祐也さんと北山雅康さんがカメオ出演してる!先生役の松岡依都美さん、ボクの好きな映画にいつも出ていて必ず良い演技を見せてくれてる。今回も良かった!

〇様々なメタファー
父に成りすました殺人犯「山内照巳」、靴底にこびりついたガム、壁や卓球台のネット、様々なシーンで象徴的に描かれるものがあり、鑑賞後これらの意味を考えるのも実に面白く、この作品がいつまでも余韻の抜けない映画となっている一因となっています。

〇「さがす」のその先
物語終盤、ここで終わってもおかしくない、ある種の結末に楓と観客はたどり着く事になります。恐らく誰もがモヤモヤを抱えたまま「これで終わりかぁ……」と思う事でしょう。
ところが、その先、真相にたどり着いた楓がとる決断。真実を暴いてしまったが為の責任を楓は負う事になります。ここをしっかり描いた事が今作の意義、片山慎三監督の描きたかった事では無いかと思いました。

この世に存在はしているものの、多くの人が普段見えないもの(見ないようにしているもの)を徹底的に生々しく描いた『岬の兄妹』では、「もう二度と観たくない(でも、素晴らしかったし観て良かった!)」と思うほど衝撃を受けた為、今作も相当な覚悟を持って鑑賞に挑みましたが、商業作品という事でエンターテインメント性も強く作られており、また表現もマイルドで誰にでもオススメ出来る作品となっておりました。
とは言え、やはり片山慎三監督。今回もこの世に存在している我々が見たくないものを存分に見せてくれています(誉め言葉)。
観終わってまだ数日ですが、もう一度観に行きたい。こんな気持ちは久しぶりです。
オススメです!

本作はフランツ・リストの「愛の夢」で始まります(終盤の大きなシーンでも流れる)が、監督のインタビューによると実は当初美空ひばりさんの「真っ赤な太陽」にしたかったそう。
頭の中で「真っ赤な太陽」を流しながら観るとまた印象が変わって面白いと思います。ていうか、「真っ赤な太陽」バージョンも観たいなぁ……!
かなり面白かった心臓をえぐられる映画
最後の卓球シーンは鳥肌モノ
マギー

マギーの感想・評価

5.0
まさに衝撃作!!
苦しくなる程泣いてしまったり、狂おしい程怒りが込み上げたりと感情が揺さぶられた作品だった。

主要キャストの3人えげつなかった
Hara

Haraの感想・評価

4.4
これはやられました。

失踪した父を探すうちに驚愕の真実が、、、なんて言う単純な話しではなかった。

かなりヘビーな内容だが軽妙な大阪弁やふと感じる大阪人気質がいいアクセントに。
「自転車貸してや〜」とか「おっぱい見せてくれたらええで」とか。

ラスト、サイレンの音はするも、、、。
さがしていたものを見つけた楓はさっぱりとした気持ちでこれからも父とラリーを続けて行くんだろうな、と思いたい。

佐藤二郎の真面目な芝居を見るのは無茶苦茶久しぶりかも。
奥さんへの感情の機微の表現が素晴らしく、ほんとはこんな凄い役者さんだったんだと再認識。

それにしても伊東蒼、前作は古田新太、今回は佐藤二郎と強烈な父親が続いたが決して負けてない存在感。
この先どんな女優になっていくんだろう。
楽しみ。

あと森田望智、エンドクレジットを見るまで気付きませんでした。
すごいね。
noboru

noboruの感想・評価

3.9
片山監督はひどい。
前作 岬の兄弟 でもそうだった

ああ、そうだよな。これは善い事だよな
と完全納得状態にしてから
あなた今これを善い事だと思ったんじゃないですか?と冷たく突き放す

そこで善き事、悪しき事の価値を
もっというなら、傍観者みたいにしてる
あなたも当事者なんだから、そこを忘れないでくださいね。と言わんばかりに

なのでこちらとしては階層を変えながら考え続けもっともらしい答えを探す

そして劇場を出ると「疲れたなぁ」と
思いながらもまだ見つけられない答えをさがす
心にズシズシ響く素敵な作品でした(sad)
「岬の兄妹」らしい退廃的な雰囲気も醸しつつ、大阪弁のテンポを生かしたコミカルさもある。
当て書きだという佐藤二朗さんはもちろん、伊藤蒼さん、清水尋也さんらキャストもぴったりハマってます。
個人的なものから社会的なものまで、様々な問題が幾つもの層になって、さらに重みを増す。辛過ぎるラスト、その決断をしたアンタなら越えていけるで!と楓にエールを送る。思ってたのと違ったけど、見ごたえアリ。
667djp

667djpの感想・評価

3.8
今の日本映画界において下からの目線でエンタメを作る存在は非常に稀有。
面白く観たんだけど、娘が探していた「父」(鉤括弧付き)をどう見つけたのか、というこの映画の一番キモになる部分が不明瞭なのが気になってしまった。もしその決定的な理由があの携帯電話に全て集約されているとしたらそれは少しご都合がよろしいのでは?とも。もちろんあの父娘の関係性故、というのはわかるんだけど、何か決定的なポイント(可視化出来ないものでも)があってよかったんじゃないか。

空白に続き伊東蒼がマジで素晴らしい。彼女は田中裕子みたいになって欲しいと個人的に思う。
キラ

キラの感想・評価

3.9
前評判にたがわずよかった
ポンジュノの助監督をやったことがある、と聞いたが
なるほど韓国映画っぽい
その韓国映画ぽいウェットさ、情緒をだすのに大阪という地は最適のようにも思える
個人的にムクドリさん好きです

あなたにおすすめの記事