ピートロ

あのことのピートロのレビュー・感想・評価

あのこと(2021年製作の映画)
3.8
妊娠中絶の凄絶なる体験映画としてのインパクトはあるが、『17歳の瞳に映る世界』のほうが映画としては好み。
本作ではなぜか理不尽で無慈悲な社会への悲憤という方向に気持ちが集中しづらかった。主人公のタフさのせいだろうか。

他のユーザーの感想・評価

「4ヶ月、3週と2日」に近い内容
中絶が違法な場所ではこういう人が多い(多かった)のだろう
その辺のスプラッターなんかよりキツく痛い。。
なかなか考えさせられます
あたし

あたしの感想・評価

3.7
中絶が重罪とされてる時代があったことに驚いた。
主人公視点のカメラワークでなかなか感情移入してしまい痛々しくキツかった。
独りで抱え込まなければならないことのしんどさは計り知れないけど、見ていても動悸がした。
VY

VYの感想・評価

-
苦しい こんなに痛みを伴う映画は初めてだったかもしれない
とにかく他人事にはさせない という意志を感じた
強烈な表現で思想を強制させられる感覚はあったけど 誰かと一緒になる前に観れて良かったと思う

最後の友人にハサミを入れてもらうシーンに少し不安を感じた まだわからないが今後子を授かる時が来たとして 本当の意味で愛すことができるのか 少し怖くなった
MoviesYu

MoviesYuの感想・評価

3.5
中絶違法だった1960年代のフランスで大学生が妊娠し、なんとしてでも、おろそうとする話。

これは絶対劇場で観なくて良かったやつ。閲覧注意のシーンは思わずとばしてしまった…。

現在は違法でなくとも”予期せぬ妊娠”というものはどの国、時代にも通用すると思うので観て損はない。

主演の女優、背が高くてモデルみたいな綺麗な女優さんなので将来有望。

個人的には主演女優あげたい。
nt708

nt708の感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

本作のテーマを語り始めると
きりがないので割愛。

日記のような、記録のような構成が
本作のリアリティを高め、
わたしの記憶から離れなくしている。

できれば映画館で観るべきだった。
「あのこと=Happening」
いつか彼女が自分自身の経験に別の名を与えられるようになることを願った。これから公衆トイレで出産した女性のニュースなどを見た時、アンヌの大きな青い瞳をきっと思い出す。

煮沸消毒済の生暖かい無機物で自分の身体の中が掻き回される感覚、それをこの映画はカメラで被術者の顔ではなく患部を切り取ることで痛いほど観客に伝えてくる。それは同時に、術者の諦念をとっくの昔に超えて生まれた覚悟も写し出す。彼女はどれ程の数の女性と、その覚悟を共にしたのだろうか。

一見、そこそこエリート大学生に見える彼女たちだが、サルトルとカミュを、彼らの目を比べて前者を曖昧、後者を正義と形容するくらいには危うい。そんな若者が一時の感情や好奇心その他諸々によって安心安全なレールの上から一歩はみ出してみるということを許さない神経症的な社会は弱く、果てしなく暗い。
時代背景があるのでそんなに単純な話じゃないけど、自分が後悔せず納得するならそれで良いよ。
なぜならあなたの体であなたの人生だから。
PARLIAMENT

PARLIAMENTの感想・評価

4.0
2023 51

人生が 闇医者により 救われる

次第に絶望間が増していく様が表情で感じ取れるほど主演のアナマリア・バルトロメイさんの演技が素晴らしかった。堕胎のシーンがリアルで痛々しく直視できなかった。

人それぞれタイミングや事情ってのがあるのに、中絶禁止なんて本当にふざけた法律だ。
hiropon

hiroponの感想・評価

3.6

2021年 フランス製作『L'evenement』
__ 『あのこと』って何のこと 🤔‼️

当時の方にとって それは ″大事件” と
言う名のタイトル名の ドラマ__😰💥

第78回ベネチア国際映画祭にて金獅子賞
を受賞 __ 何故なんだろうー 🤔‼️

フランス人にとって __ 妊娠中絶を合法化された 「ヴェイユ法」1975年 が 大きな歴史的な大事件であったから 伏線になっていたんだと後で知りました 〜 知っていたら観方も違ったかも知れん …… 🤔💥

カトリック信者が多いフランスらしい問題や背景が あったとか …… 🇫🇷💦

実際 自ら傷付けるシーンは 〜 合法で無ければ してしまうんだと思います …… 🗡️💥

因みに日本の合法化は1948年だそうですー😌✨

でも 作品内で死刑とか重罪だと 〜 分かっておきながら奔走するのは 自業自得的な 部分もある様な気もするが …… 結局 闇の病院 🤔‼️

 

✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
みやた

みやたの感想・評価

4.8
大丈夫だと思っていても生理の来ない焦りや恐怖みたいなものを女性なら感じたことがあるはずで、運どうこうではなく女性である意味って何なんだろうと考えずにはいられなかった
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ピートロさんが書いた他の作品のレビュー

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4.2

母親、先生、子というそれぞれの視点移動は『藪の中』だけど、本作はそれに『カメ止め』を彷彿とさせるような怒涛の伏線回収ラッシュが出色。
脚本がテクニカル過ぎてテーマが入って来にくいとか、演出が過剰になっ
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.8

好みの「オシャレホラー」だったが、ちょっと「意味」が強過ぎた。
シュールではあるが必要以上に制作者の主張がわかりやすいと冷めてしまう…。
美麗な映像や音楽、几帳面な構成などはさすが。

最後まで行く(2014年製作の映画)

3.9

現在、日本版リメイクが公開されているが、オリジナルの評価が良かったので鑑賞。
深刻なサスペンスでありながらも、これでもかと連続する不運はもはやコメディ。
ちょっとだけ安っぽさはあるけれど、ネトフリで気
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.9

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車や生活音などのノイズを目立たせることでケイコの障害と孤独が浮かび上がっていた
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.7

アニャ目当てで鑑賞。
不条理系サスペンス風ブラックコメディ。
シンプルなB級テイストのストーリーなので強引さは愛嬌。
あのレストランの代金1250ドルだから約168,000円。あれ?思ったよりもそんな
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