「めっちゃ普通にいい映画」だった。ジョジョ・ラビットからクセを抜いたような軽妙さであるとか、祖父母の魅力であるとか、作り手の映画愛であるとか、白黒映画だからこその古い（古臭い）演出の使い方であるとか、その辺の匙加減がとても良くてすげー沁みてくる感じ。
今では想像つかないほど物理的距離が心理的距離に影響を及ぼしていた時代の「自分の街」から見た世界の遠さについて子供視点だからこそ余計に実感を伴って思い出すし、ウクライナとロシアの戦争、さらには（並列にすべきではないかもしれんが）ウィル・スミスの件を踏まえての「故郷」「家族」についても色々考えてしまうタイミングでこの映画を観れて良かった。
ちなみに俺の実家は血生臭い事件でばかりニュースになるところなのでまったく「故郷」みたいな感覚持てないし10歳から住んで18で東京に出るまで離れたくて仕方がなかった場所ですが、住み続けてたら歳をとって違う景色が見えるようになったりしたんだろうか。
あとあれだ、マイティー・ソーの使い方、良かったよね。
