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白い馬のncccoのレビュー・感想・評価

白い馬(1952年製作の映画)
4.5
赤い風船のおまけくらいの感じで観たけどこれは、、、すごい!!!
わたしはこっちのほうが好き。
馬々が戯れるドラマティックなスタートから猛々しい格闘シーン、清々しいエンディングまで、その迫力に完全に飲み込まれてしまった。

気高く誇りを失わない白い馬の、凛とした生命の美しさがモノクロの画面でより一層引き立ち、輝きを放つ。
強さと美しさが共存すると、それだけで尊いのはなんでだろう。
少年と心を通わせるシーンでの、馬の透き通った瞳が印象的だった。

赤い風船もこちらも、タッチは違えど扱っているテーマは一緒。
少年が持つ万能性とか超能力性みたいなもの、子供時代にしか持ちえない特別な何か。そして、それにしか呼応しない、世界に存在する美しいものと、その間に生まれる絆。
パセティックなタッチの根底に流れているのは生きとしいけるもの全てに向けた生命賛歌。
これもまた、シンプルに見せかけてどう撮っているのかさっぱりわからない、、ものすごい傑作である。
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