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チェルノブイリ1986のseapointのレビュー・感想・評価

チェルノブイリ1986(2020年製作の映画)
3.0
なんというタイミング。ウクライナが世界中から注目されているからでもなく、日本では福島の原発事故もあったわけだから、それより前に起きた事故を知りたかった。目に見えない、匂いもない、でも気づいたら体が汚染されている。一体どこまでの範囲?

逃げるだけなら果てしなく逃げれば良い。しかし原発関連従事者はその根本を処置しなくては限りなく拡大する。いくらスイスで放射線専門の病院があると言ったって、直に強烈なものを被るなんてほとんど自殺行為。しかもアレクセイ、何度も任務をこなしている。スイス病院の枠も交流できなかった息子へのせめてもの償いか。死をもってというより生きていて欲しかった。生きてこれからの人生を共に歩んで欲しかった。

こういった大惨事は犠牲者ありき。政治家や企業のCEOはただ委託するだけの無能となる。危険なものは基礎中のキソを、金銭の出し惜しみや怠惰な作業は取り返しがつかない。悲劇を無念で終わりにしたくない。身を捧げた人々は何よりも尊く、彼らあって我々は生きているのだな。
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