いの

帰らない日曜日のいののレビュー・感想・評価

帰らない日曜日(2021年製作の映画)
3.7
とってもイギリス映画っぽい映画。カズオ・イシグロっぽい(原作はカズオ・イシグロじゃなかったけど💦)

1924年。第一次大戦の傷は癒えない。持てる者たちである上流階級の方々は、失ったものと共に過去のなかに閉じ込められているかのよう。哀しみの中を漂っている。上品な衣服も、優雅なランチも、全て過去とともにあるような。コリン・ファースは哀しくて優しく、オリヴィア・コールドマンは不意に堪えきれず涙をこぼす。

持たざる者であるメイドのジェーンは孤児院出身。生まれた時から奪われていて、何ひとつ持っていない。でも持たないものだからこそ何もかもを持っている。オリヴィア・コールドマンがジェーン(オデッサ・ヤング)に掛けた言葉がとても良かった。その象徴が、一糸まとわぬ姿で大豪邸を歩く姿なのかも。歩きながら書棚の背表紙をなぞる姿、パウンドケーキ?を食べる姿。

一生忘れられないような恋をして、深い喪失から書くことを通して生きていく姿が印象的だった。


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もしもアーニャと一緒に観ていたら、アーニャは途中できっと指さししてこうゆう「ちちーー、すっぽんぽんすっぽんぽんっ」💦ジョシュ・オコナー、ボカシなしのあれ、何回も出てくるので👀どうしてもちゃんと観てしまいました💦平日、仕事帰りの映画館、例の如くウトウトしちゃったけど、そういった場面では起きてしまうものですね。なかなか凄かった(と思う)
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