ちぇるごまる

ちょっと思い出しただけのちぇるごまるのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
3.6
恋愛作品。

タクシードライバーのヒロインがは、ある日乗客がトイレに行きたいと言ったことから、偶然寄った施設内で以前交際していた舞台ダンサーの彼を見かけ、それをきっかけに恋愛をしていた当時の2人を思い出していくストーリー。

こんなにも彼が愛おしい…

だからなのか、相手の本心が知りたくても、臆病になる。
[愛]って、何 ?
共に笑い、楽しく過ごした日々。
感情の置き場が分からず、嘆き苦しんだ日々。
互いに愛し合っていながら、すれ違い喧嘩した日のことも、今となっては遠い過去…懐かしい人。

W主演で恋人役の伊藤沙莉と池松壮亮の自然体の演技が光る良作。
…というか、組み合わせが彼らでなかったら見ようとは思わなかったかも。
私自身は若い頃から良質な恋愛経験はなく自他共に認める恋愛下手なので、自らの体験から本作で見る彼らに共感することが出来ないのは残念だが、ヒロインたちを見ていてたわいない時間こそ宝のように感じた。
ただ、だからこそ彼と別れた彼女が、道端で喫煙中に偶々ナンパされ知り合った男性とその日のうちに関係を持ち後に家庭を築くとは予想しておらず、また、過去の彼の誕生日を祝うかのようにケーキを購入する行為には全く共感出来ず驚いた。
新しい人生を共に歩む家族のためにも、過去の彼への想いは手放して欲しいと願う…ちょっと思い出すだけなら良いけど。
ちぇるごまる

ちぇるごまる