ボインゴまちお

ちょっと思い出しただけのボインゴまちおのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.0
【過去を捨て切ることはできない】

-注目ポイント👀-
①誕生日ケーキ
②タクシーの車内
③ルーティン

①この映画の一番のポイントが、池松荘亮演じるテルオの6年間分の誕生日を過去に遡っていきながら物語が進む点である。6年という年月の中で、彼女だった伊藤沙莉演じるヨウと出会い、別れる過程が描かれるが、年ごとに感じる誕生日の変化がたまらない。誕生日に食べるケーキの味は、年によって全然違うよなぁと自分自身過去を遡りながら観れた。

②ヨウはタクシーの運転手を生業にしているが、そこに乗車する様々なお客様との会話も本作の見どころ。物語に大きく関わるわけではないが、関係ない人の何気ない一言が自分に気付きをくれたりする感覚をタクシーで表現するのが素敵。ヨウの独り言もあるあるだったりする。

③テルオもヨウも習慣的な行動をとる場面が多々見られるが、映画が進むにつれなぜか悲しい気持ちになる。過去の思い出が自分のルーティンとして残ることに歯痒さを感じた。

-感想✍️-
映画を観ながら、自分の昔のことをちょっと思い出して観ていた。誕生日という一年の中でもちょっと特別な日だからこそ、過去を振り返る感覚を映画におとしこんでいたので凄い良かった。

-気になった点🤔-
いい出会いと別れを経験してるなぁと思ったからこそ結末には疑問も浮かんだ。まぁでも、そうか。