hikarouch

ちょっと思い出しただけのhikarouchのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.0
未来から過去に遡っていく仕掛けだけど、1年だけだから見た目はほとんど変わらないので、えっといまこれはいつの誰の何?ってなる瞬間がちょこちょこあった。「悔しかったらもう1回見てみやがれ」っていう作り手のニンマリ顔が浮かんでくるけど、それが簡単にできちゃう配信を前提にしてたりもするのかもしれない。
これ、映画の順番と同じく、未来から過去に遡って撮影したらしい。役者すご。

池松壮亮と伊藤沙莉のキャラクター含め、この映画あんまり得意じゃないかもなーと思いながら見ていたけど、最後まで見てみるとなんか結局好きじゃんってなってしまった。悔しい。
恋愛中の人には刺さるだろうなー(だからおれにはあんまり刺さらんなー)と思いながら見てたんだけど、いやこれはかつて恋愛中だった人に刺さる映画だったのかもしれない。見ている間中いろんなこと思い出してしまったな。悔しい。

池松壮亮からみた伊藤沙莉、客観的には決して絶世の美女ではないと分かっているけれど、でもいまこの瞬間おれの前でこんな顔を見せてくれる彼女が世界一可愛くて愛おしいていう感覚、分かるなー。それが恋だよな。(あれ、なんかこれ結構恥ずかしいこと書いてないかおれ?汗)

クリープハイプのエンディングが、この映画のために書かれた曲みたいで、めっちゃいい!って思ったら、逆なのね。この曲をインスピレーションに松居大悟監督がこの映画を作ったらしい。すげ。

永瀬正敏が完全にジム・ジャームッシュ映画の永瀬正敏。「愛だね、愛」ってセリフは、かつて彼がCMで言っていた「愛だろっ、愛っ」を踏まえていたりするんだろうか。

ニューヨーク屋敷がニューヨーク屋敷過ぎたのもおかしかったし、意外なタイミングでの再登場に、飲んでたカルピス噴いちゃった。
hikarouch

hikarouch