路傍の人

ちょっと思い出しただけの路傍の人のレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.1
主人公とヒロインのチャーミングさに心惹かれ、気付いたら映画が終わっていました。
時間軸を逆行する形で、二人の恋人関係を振り返るという手法はありふれたものに感じますが、そこで行われているやり取りの一つ一つがウィットに富み、本作の大きな駆動力となっていました。

大きな展開や結末が待っているわけでははなく、かといって斬新さがあるわけでもないので、さほど評価されてないだろうなあと勝手に思っていました。しかし、当サイトの評価を見ると、本作を気に入った同志がたくさんいるようで、勝手に嬉しくなってしまいました。

そういえば、前回のビフォアサンライズに引き続き、また背景音楽がない映画を好きになりました。本作で流れた音楽は、ラジオ体操の音楽、尾崎世界観のライブ、舞台演劇だけだったと記憶しています。
音楽がないことも相まって、静かな夜が似合う素敵な映画でした。
1人寂しくお酒を飲んでいる折、ふと元恋人を思い出してしまったときに、本作をまた見返そうと思います。
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