大好きな大好きなベルイマンの初めて観るカラー作品。生と性と死が赤色に渦巻く世界はいったいどんなものだろうかと本当に楽しみにしていたけど、いつも期待を壮絶に上回ってくれる。赤色が支配する屋敷の中、3人の姉妹と1人の女召使い。家族間の確執を描くのほんと上手いよなぁこの人。私は一人っ子だから姉妹の関係というものを新鮮に受け取っていた。アングネスは沈黙するしかないほどの苦しみを私たちに教えてくれる。今まで見た映画のどんな怖いシーンよりカーリンのすることが怖かった。マリーアは私には手の届かない美しさと醜さで憧れた。私が一番好きなのは召使いのアンナだけど、あんな風にはなれないだろう。人の命が消えるときの描写が美しすぎた、「叫び」も「ささやき」も何よりも「人間」を表現していた。人が人に触れるシーンでこんなに胸が締め付けられることある？
考えうる限り最高の結末は、時計の振り子のようなブランコの動きに集約される。これから先も私の映画史上最高のブランコシーンであることでしょう。
激賞してみました（笑）
らぶゆーベルイマン！
