Sachika

名付けようのない踊りのSachikaのレビュー・感想・評価

名付けようのない踊り(2022年製作の映画)
4.2
ゼロから踊りが産まれる瞬間や、無に還る刹那。
例えば踏み締めた足がふり上がり ぱらりと砂が落ちる一瞬や、空を掴む指の間から見えた 細い太陽の光が揺れたその時。
観ている何もかもを逃すまいと、自分の感覚が泯さんでいっぱいになるのを感じた。
昨年『HOKUSAI』を観て、田中泯さんに興味を持ち鑑賞したけど、泯さんの表現力、身体や表情、爪の先からでも発せられる様なパワーに圧倒された。
揺れる指先はとても繊細で、今にも生き絶えそうなくらい刹那的なのに、どこか力強く、生命力を感じる。
今までに見たことのない力を感じる作品だった。
踊るって、すごいなあ。
Sachika

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