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わたし達はおとなのolnのレビュー・感想・評価

わたし達はおとな(2022年製作の映画)
3.2
人生はいつだって断片的で
朧げで
思うようにはいかなくて
今を生きていくしかない

愛想笑いをひとつ重ねて
知らない話に相槌を打って
どうしようもない日常をやり過ごす

今日だってまた1日が始まる
卵とトーストとウインナーを焼いて
あなたには胡瓜とグリーンピースをあげる





感想です。

時系列むっず!!と思いながらの鑑賞。なんとか頑張ってついていけましたが、記号的なアイテムを付けさせるとかで工夫して欲しいところです。映画を観慣れてない人が前提知識なしで観たら、”ファーザー”状態になっちゃうと思います。劇中の演劇よろしく、感想が「難しかった」になっちゃう人も出るタイプの作品かなと思いました。

途中で気付きますが、現在パートと過去パートでは明らかに光量が違っていて、明暗をわかりやすく示唆してくれます。友達との距離感なんかも、そうなったらそうなるよねという描き方になっているので、映画を見慣れていなくても、人間観察が得意な人は時系列整理もすんなりできるのかもしれませんね。

いろんな出会いと別れの話ですが、予告編でもビシビシ感じていた藤原季節の演じ分けが素晴らしいの一言に尽きます。素晴らしく、あんな男嫌だ!笑
YouTubeにも公式でワンシーンが上がっているので、是非観てほしいのですが、なんであんな言い方すんのよ、マジ最低って感じです。そんな最低を引き出すヒロイン役の木竜麻生も、個人的に近くにいたらイライラするヘラヘラ系女子を演じていて、こいつらが身近にいなくてよかったと胸を撫で下ろします。リゾートの部屋まで被ったところとか、女怖ぇ〜と思いました。
登場人物ついでに、桜田通 演じる将人の「絵本にしたんだよね」が史上最高峰の気持ち悪さで、目が点になりました。どうやったらあんなにキモくなれるのか、将人の人生が気になります。

個人的には、あまり刺さらない系作品でしたが、エンドロールで流れるthe engyの”Sugar & Cigarettes”が最高に気持ち良くて、本日最大の収穫物でした。
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