ワンコ

猫は逃げたのワンコのレビュー・感想・評価

猫は逃げた(2021年製作の映画)
5.0
【アガペー!?/よく考えられたキャスティング】

映画を観て、心のどこかにしまい込まれていた記憶が鮮明に蘇ることがある。
この映画はそうだった。

高校生の頃、あまり可愛いとは思えない彼女と付き合っているやつを見て、悪友とアガペー、アガペーと言っていたのだ。

今は、そんなことを口に出したりはしないが、思考形態のどこかに残ってる気もする。
僕は結構性格が悪い。

アガペーは与える愛、フィリアは友愛、エロースは求める愛で、伊藤沙莉さんのお兄さんのオズワルド伊藤さんが演じる監督は、アガペーがフィリアを経由してエロースに変わるということを言っているのだと思うが、人が人を好きになるには理由や順番が重要だということだろうか。

上手く行く、行かないを別にして、僕は結構、直感に支配されることは多いと思う。
アガペーから始まることはほぼない。

タレントの東野幸治さんは、一度離婚した奥さんと再婚しているように記憶しているが、僕は信じられない。
僕にはムリだ。

タレントの小島瑠璃子さんは、致さないと付き合えないと発言して物議を醸したとネットニュースで読んだが、端的に言うと、アガペーからは始まらないと言っているのと同じだ。
ただ、致して分かるのはセックスの嗜好とか合う合わないであって、その他の趣味とか、食事の好みとか、付き合って楽しいとか、安らぐとかが分かるわけではないのだから、若いうちから変なことは言わない方が良いと思った。まあ、若気の至りなのかもしれない。

僕は、多頭飼いの犬を責任持って引き受けたし、相手は、初めは、飼っていた犬に後ろ髪を引かれるみたいなことを言っていたけど、その後はアッサリで、本当は、犬は、次の恋愛の邪魔になるみたいに考えていたんじゃないかと穿った見方をしていた。

結局、その後、誰かと上手くいっているなんて話は聞かないから、ほら見たことかと思っている。
僕は結構性格が悪いのだ。

猫や犬が2人を結びつけることもあるようにも思う。
そんな関係がずっと続くこともあるだろう。

でも、まあ、恋愛は結婚してても始まってしまうことはある。

ジェラシーを伴う反発心だったり、人のものを手に入れたくなる衝動だったり、単なる親切心だったり。親切心は一見アガペーかもしれないが、身体を求め出したら、一気にエロースで、フィリアの介在する余地などない。

だから、人生は面白いと言えば面白い気もする。

こういうタイプのハッピーエンドは嫌いじゃないけど、やっぱり、僕は、同じ人と2回はないなと強く思う。
まあ、この2人は正式には離婚してないし、それに、相手によるかもしれないことは否定しない。

ところで、登場する女性2人が、いわゆる巨乳じゃなくて良かったと思う。
もしそうだったら、あっ、こいつ巨乳フェチだなとか、よからぬことを考える人は少なからずいると思う。
僕もきっとそうだ。

やっぱり、多くの人は、アガペーから始まるなんて思っていないのだ。

そういう点で、良いキャスティングだなんてニヤニヤしてしまった。

ごめんなさい。失礼しました。

ところで、ニャンコが結びつける愛は、何だろうか。

フィリアだろうか。

この作品は、結構良く出来ている。

でも、それはそれ。もし、恋愛に絡んで、アガペーだ、フィリアだ、エロースだと真剣に考えている人がいるとしたら、僕は、そういうタイプの人とは、恋愛関係にならないと思う。

せいぜい、悪友と、見栄えの良くない異性と付き合ってるカップルを見て、アガペーだと言うくらいだ。
僕は結構性格が悪い。
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