ひろさん

弟とアンドロイドと僕のひろさんのレビュー・感想・評価

弟とアンドロイドと僕(2020年製作の映画)
3.4
場面は全て雨か雪。
路上に倒れている誰かが担架で運ばれ、救急車に乗せられる場面から始まり終わる。コンビニの防犯カメラから素性と死因が明らかになり、物語全体が輪っかで繋がる。
ラストシーン、白いチョークで黒板に書かれた「僕はいるか?」は、自分の身体の一部と思えない左足を上げてケンケンする大学講師の桐生薫(豊川悦司)の一貫した苦悩である。
不倫やギャンブルが原因で離婚し、今は危篤でベッドに横たわる父親(吉澤健)、後妻(風祭ゆき)と義理の弟(安藤政信)、駅で出会い最後まで関わってくる女の子(片山友希)。
登場人物は多くないが、それぞれが謎めいていて、モヤモヤ感が残る映画だった。
パンフレットを作製してほしかった。
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