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ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀のadeamのレビュー・感想・評価

3.0
ロメロによる全てのゾンビ映画の原点を数々のスプラッタ映画の特殊メイクで知られるトム・サヴィーニが監督を務めてリメイクした作品。
ロメロ自身が製作に携わり、ロメロ作品に何度も関わってきたサヴィーニが監督とあってオリジナルをほとんど忠実に再現しており、ゾンビの造形も旧作を踏襲しながらビジュアル面でパワーアップしています。
明らかな違いは主人公で、オリジナルでは黒人男性がリーダーシップを発揮していましたが、今作では冒頭に墓場で襲われる女性が主導権を握っていきます。
かつては泣き喚くか心神喪失状態のどちらかという活躍の少ないキャラクターで、今作でも序盤は同様ですが、突如覚醒して銃を握ります。
その変貌ぶりは唐突すぎるものの、時代背景を踏まえた新たな要素としてうまくストーリーに入り込んでいました。
ラストに人間の愚かしさを強調するシーンを増やしたことでメッセージ性は強まっていましたが、切れ味鋭いオリジナルの結末の方が好みでした。
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